「面白い人はモテる」は半分だけ正しいかもしれない。研究で面白いのは、笑いの量だけではなく、二人が同じ瞬間に笑っている時間だ。

2015年、71組の異性カップルが「二人がどう出会ったか」を会話する様子を分析した研究では、二人が同時に笑っていた割合が高いほど、関係の質、親密さ、社会的サポートの評価が高かった。

共有された笑いは、単なるジョークへの反応ではない

会話中の笑いは、面白いことが起きたときだけに出るわけではない。気まずさを和らげたり、「それ分かる」と示したり、会話のテンポを合わせたりするためにも使われる。

だから共有された笑いは、二人の注意や感情が同じ方向を向いた瞬間のサインとして読める。

スピードデートでも笑いの重なりが観察された

2022年の探索的研究では、5分間のスピードデート中の笑いを音声と呼吸から分析した。サンプルは8人・12会話と小さく一般化には注意が必要だが、相互の魅力度が高いペアほど笑いが時間的に重なる割合が大きかった。

同研究では、共有された笑いへ後から加わる側の平均遅延は約320ミリ秒だった。ただし、これは「恋愛の黄金タイミング」を示す数字ではない。小規模な探索結果だ。

因果はまだ言えない

ここから「一緒に笑えば恋愛感情が生まれる」と結論づけることはできない。共有された笑いは、すでにある親密さや相性の結果かもしれない。

FORWARD BASISの見方

会話で大事なのは、自分だけが面白いことを言うことではない。相手が笑ったとき、その空気へ入る。共通の出来事を一緒に面白がる。二人だけの小さなネタができる。

笑わせるより、一緒に笑う。タイトルは短く言い切っているが、研究が直接示すのは「共有された笑いと関係の近さが結びついている」というところまでだ。

SOURCE / 原典

この記事の出典

本文の事実確認に使用した原典です。FORWARD BASIS独自の解釈・整理は本文内で区別しています。

  1. 論文Kurtz & Algoe — Shared Laughter as Behavioral Indicator of Relationship Well-Being (2015)
  2. 論文Rathcke & Fuchs — Laugh is in the air: laughter during speed dating (2022)